シンガポールで怒鳴られ、 アイルランドで痛飲
変化だらけのタフな毎日が、私には最高です。
A.M 経営コンサルティング本部 人材・組織管理グループ コンサルタント
大学では経営戦略のゼミに入っていました。コンサルタントの道に進む先輩が多く、私も自然とこの仕事を選びました。しかし入社当初は毎日システム相手の仕事で、 「アクセンチュアってシステム会社だったっけ?」と本気で疑いました。この経験が後に生きてくるのですが、やっている時にはわからないものです。 最初の本格的な仕事は、医薬品会社の営業改革プロジェクト。常駐して、お客さまといっしょに業務プロセスの検証を行うのですが、こっちは何一つわからない。 「新しい業務フローを描いてみてよ」と言われたものの、何をどうすればいいのやら。仕方ない、オフィスから誰もいなくなるまで仕事をしているふりをして、ガランとなったところで必死に勉強する毎日でした。 それでもなんとか結果を出せたのは、プロジェクトに同期が数人いて、「アイツがここまでやるならオレはここまでだ!」と、互いに競い合ったから。おかげで業界動向や法規制、それに長い薬の名前まで、山ほど覚えました。1年がかりのプロジェクトが終わったときには、打ち上げでお客さんが号泣していました。本当につらいのは私たちではなくて、実際に仕事のやり方を変えねばならないお客さんなんだなと、その時に知りました。
引き続き同じ会社の、今度はIT部門の組織戦略を担当しました。「またシステムか」と思いましたが、その時、すごい上司に会ったのです。システムのエキスパートながら見事に戦略も語れる人で、 「論理的に考えるとはこういうことだ」と教えてくれました。これがなかったら、会社を辞めていたかもしれません。 その後は再び、製薬会社へ。アメリカの医薬品に関する法律が変わったため、それに対応できる仕組みを構築しなければいけない。何をどうすればいいのか洗い出せ、というミッションです。簡単に言うと、 これまで紙で管理してきた情報を電子記録しても良い、けれど電子記録は改ざん可能なので、管理方法やデータにアクセスできる人間などを厳しく制限せよ、という法改正。その法律にのっとった管理をするために、 機械を買い換えたり、場合によっては製造工場自身を変更しなければいけない。どう変えるのが効率的で、投資にいくらかかり、それはどう回収するか、という道筋を描くのです。大変だったのは、英語で法律を読み、正しく解釈しなければいけないこと。アメリカから専門家を呼んで勉強会もしました。ほんと、次々に勉強させてくれる会社です、アクセンチュアは。
今も強烈に覚えているのは、世界規模の運輸会社が全拠点に新しいシステムを入れる、というプロジェクトです。上司に「シンガポールへ行って1週間で導入計画をつくってこい」と言われ、 訪ねた現地子会社の社長に、「どういうことだ、お前ら帰れ!」といきなり怒鳴られました。実はこれがその社長一流の交渉術で、まずガンとやって相手を自分のペースに巻き込むのです。 そこで私は私流の、「否定せずに否定する」論法で行きました。なるほど、そうですね、と相槌を打ちながら、「ではここは、こうすべきですね」と、こちらのやりたい方法をするりと忍び込ませる。 そうすると相手は「そうだ、よくわかってるじゃないか」となる。もっとも、その場では冷や汗をかきながらのタフな交渉で、1週間、観光どころか寝る間もないほどの仕事でした。 その数週間後にはアイルランドへ行って、筋骨隆々の大男エンジニアたちと交渉しました。会った瞬間、「これは仕事以前に仲良くならないとダメだ」と直感し、とりあえずパブへ。 この作戦も成功しました。おかげでネゴシエーションの手法が身に付いたし、とにかく神経が図太くなりました。
飽きっぽい私には、こうして短いサイクルで次々と変化していく仕事はぴったりだと思います。今ではどこかの会社に転職して何かの仕事をずっと続ける、なんて想像もできません。 優柔不断で根気のない人が、冗談ではなくこの仕事には向いている気がします。頑固で柔軟性のない人だと、結論を誤るかもしれません。 もっとも、勉強し続け、向上し続けることが嫌いな人には、絶対にできない仕事です。変化と緊張を楽しめる方には、またとない職場ですよ。
▲トップへ戻る
次の記事を読む: コンサルタント紹介 - Y.Y -